2018年12月22日土曜日

ASKAコンサート

パサパサのサンドイッチを野菜ジュースで流し込む。
『ASKA PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2018 -THE PRIDE-』開場までの時間を会場併設のレストランで過ごす。
飢えていたーー ASKAの歌声に。

薬物騒動でなんとなく聞くことを避けていた。
それほど熱心なファンというわけではないが初めて買ったCDは『SAY YES』というのを覚えている。
学生時代はいつもCHAGE and ASKAをそばで聞いていた。

ストレス解消法はいろいろあるとおもうのだけれど、僕にとってのそれはASKAの歌を聞くことらしい。
ASKAを聞いていない間は心が落ち着かない毎日が続いていた。
一日一回は『はじまりはいつも雨』を聞き始めてからは不思議なくらい平静な状態を取り戻している。
それは自分の心の持ちようだけではなく、心を煩わせていた嫌なことがあったのだが、その嫌なこと自身が自滅したというかどこかへ居なくなってくれた。

ASKAのコンサートに行くのは2回目だ。
前回は2011年1月の東京の日本武道館コンサート。
当たり前のことだが「歌がうまい」ーー ただ純粋にそうおもった。
それ以外の感想はいらなかった。
ASKAとの距離はだいぶ離れてはいるが瞳を閉じると目の前でASKAが歌ってくれているような錯覚をした。

思い出は美化されるものなのかもしれない。
過度の期待が過ぎたのかもしれない。
あれからの年月の流れ、薬物騒動で表立った活動ができなかったブランク、コンサート中本人も言っていたが喉の調子が悪かっただけなのか、加齢による衰えなのか。
コンサートの最初のほうはがっかりだった。
肝心のところで声がでていない。
妻はASKAのコンサートははじめてであったが僕が2011年の思い出を吹き込んでいたものだったから少しの不満を持つのと同時に心配をしているというような様子であった。
最初は。そう、最初は。

終わりよければすべてよし。
今回のコンサートはそういうものであった。
コンサートの最後のほうを書くまえに、MCの時間にASKA本人が語っていたことを思い出してみたいとおもう。

はじまりはいつも雨


この動画の30秒すぎから。
もともとPanasonicのCM用に15秒だけ作ってくれと依頼されたものらしい。
このCMが放送されていた時代はインターネット前夜みたいなころだった。
曲の問い合わせの電話が鳴り止まなかったらしい。
はじめてのお披露目はあるライブだったそうなのだが、
「PanasonicのCMの歌は15秒しかないんですよ〜、じゃあ新曲いきま〜す」と歌い始めたらしい。
CMで流れていた部分はサビに近い部分だから、観客のみんなはまったく別の新曲だとおもって聞いている。
そしてサビにさしかかりそれがCMの歌の全編だと気づいたときの観客の反応はものすごいものがあったらしい。
そういうお茶目な面がある。

「こんなときだからこそ」
薬物騒動のあとで大きな会場はどこも借りることができなかったらしい。
小さなライブハウスのようなところからコツコツやっていってはどうかという助言もあったらしい。
けれど「こんなときだからこそ」大きなところでやるんだという気持ちで突っぱねてきたらしい。
「こんなときだからこそ」何度か繰り返し用いていたフレーズだ。
それを矜持と呼ぶのであろう。

今回のコンサートの映像ではないがオーケストラバージョンで状態のいい映像があったので紹介しておく。
紹介した2曲は今回のコンサートでも歌ってくれた。

迷宮のReplicant



月が近づけば少しはましだろう



ASKAのソロライブではあるが全然CHAGE and ASKAの楽曲をはじめのうちは全然歌ってくれなかった。
僕が知らないだけでCHAGE and ASKAの曲も途中にあったのかもしれないが、
みんなが聞きたい有名な曲は全然歌ってくれていない。

薬物騒動の影響で歌えないのか。そんな心配をしていた。

最後は堰を切ったようにCHAGE and ASKAの代表曲である『YAH YAH YAH』と『SAY YES』、そしてツアーのタイトルにもなっている『PRIDE』を歌ってくれた。

『YAH YAH YAH』では観客は総立ちで、そして隣にいるはずのCHAGEのパートを観客が歌うというサポートで会場が一体となった。
右手の拳をつきあげてASKAをそして自分を鼓舞している。
CHAGEとの二人の姿を強く待ち望んでいる。
地元福岡だから、特別に飛び入り出演してくれるんじゃないかーー その期待は今回はかなわなかった。

『SAY YES』では歌詞を間違えるというハプニングがあった。
 余計なものなどないよね
 すべてが君と僕との愛の構えさ
の部分を
 すべてが僕と君との
と歌ってしまった。
コンサート会場に来ている人の97%くらいは間違いに気づいている、本人も気づく、出だしの部分だから一旦中断して最初から歌い直ししてくれた。
はじめて買ったCDだし、コンサートで歌詞を間違えるシーンをみちゃうし、『SAY YES』は絶対に忘れられない歌となった。


『PRIDE』はシングルにはなっていない曲で当時、アルバムのほうに力点をおいていたことを語っていた。
男性人気が高い曲らしい。

福岡ドームの関係者が視察にきていたことも明かしてくれた。
うまく話がまとまれば2019/12/31の福岡ドーム年越しライブに出演するらしい。

はじめは手持ち無沙汰にしていた妻は『PRIDE』のときは涙を流していた。

追伸
結局どうだったのか? って。
野暮なことは聞かないでくださいよ。
2019/2/19(火)福岡サンパレスのチケットの抽選に申し込みをしました。
それが僕の答えです。

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